ご無沙汰しております。
愛と真理の探求者で御座います。
これまでアドラー心理学についてザックリと書いてきましたが、今回からは以前に書いたアドラー心理学の五つの理論を少し掘り下げて書いてみようと思います。
今回は目的論です。
【目的論】
・人間は「目標」を掲げて生きています。その目標に沿った「目的」に合わせて行動をします。
・「目的論」は古代ギリシャの哲学者「万学の祖」アリストテレスが起源とされていて、アドラーが再び採用しました。
アドラー心理学は「原因論」を採用しておりません。原因論は「私は◯◯だからやらない」とか「出来ない」、「◯◯だからこうなった」と、過去の出来事からやらない理由(トラウマなど)を持ち出します。原因論では問題は解決しません。アドラー心理学は「目的論」を使って問題解決へ導きます。目的論では、人間の全ての行動には目的があると考えます。その人のその行動の目的が何かを明らかにすることによって、その人が抱えている問題の解決に近づくことができます。
例えば、、
毎朝体調が悪い人の目的は学校や会社に行きたくないのかもしれない。成績が悪いのを体調不良のせいにできる。学校や会社を休む、もしくは辞めることが目的かもしれない。親や先生、クラスメイトに心配されたり構って貰うのが目的かもしれない。
よく怒る人の目的は、他者に特別扱いされたいのかもしれないし、自分は怒ると怖いんだぞと思わせること、他者をコントロール(しやすく)することかもしれない。
他者をコントロールしようとする人は、自分が優位であることを示したいのかもしれないし、自分が非難されたりすることを避けているのかもしれません。
学校や会社でうつむいて歩いている人は、話しかけて欲しくない、他者と関わらない目的があるのかもしれません。
「私は変わってるから」と言う人や、自分は特殊な能力(神秘的な能力とか)があると思っている(思い込んでいる)人は、自分は特別なんだと思いたい、もしくは特別扱いされたいのかもしれません。自分の価値観に近い人以外の他者を避けている可能性もあります。
とまぁ他にも色々ありますが、キリがないのでこの辺にしておきます。
いずれにしても本当の目的は本人にしかわからないのだけど、全ての人が無意識に選択してやっているので本人にもわからないってことが多いです。注意深く自分を見つめてみて初めて気づくことがあります。
なぜ無意識に選択しているのかというと、過去に似たような行動で上手くいった経験があるから、繰り返し使うことで自動化されています。多くは幼少期から小学生くらいの成功体験を元に繰り返し使っているんです。大人になってもずっと使い続けます。大人になって同じ選択をしても上手くいかないことがあるはずなのに、「次は上手くいくはずだ」と使い続けるんです。
子どもの頃に泣いて怒って親をコントロールした経験を元に、社会に出て同じことを繰り返しても上手くいかないでしょ?とっても不便だと思いませんか?
「不便そうだからちょっと変えてみませんか?」って言いたいのよね私は。アドラー心理学を使ってね。
この「目的に向かって無意識に選択している(自動反応)」ということに気づくことが大切なんですが、なかなか難しいんですよね。特に自分のことは思い込みが邪魔をして全く見えてこない。だから私はそのお手伝いをしています。(他人のことはよく見えるんだこれが)
さて、自分の行動の目的がわかれば話は簡単です。その行動が自分の人生でうまくいっていない部分であれば、意識的に選択(行動)を変えるだけです。うまくいっていると思い込んでいる可能性があるのでご注意ください。うまくいっているか、うまくいっていないのかは、「私の◯◯なところをどう思う?」と家族や友人に聞いてみると良いでしょう。
うまくいっていない部分は、違う選択をする練習が必要です。何ごとも練習あるのみですからね。
【3点セット】
目的論は対人関係論と全体論の3点セットで観察すると人間がよりよく見えてきます。(もちろん五つの理論はセットなんですが)
3点セットについては、対人関係論と全体論について書いた後にでも説明したいと思います。
『人間の行動には全て目的がある』
これを意識できたら無意識な生き方から意識的な生き方にシフトする足がかりになると思いますよ。
今回もつたないblogを読んで頂き有難うございます。またボチボチ書きますので宜しくお願い致します。
ではまた(^ ^)
前回のblog
お悩み相談、お仕事のご依頼はコチラ